【ボイトレ】何から始める?

良い声を出すとはどういうことなのか?


トレーニングはとても大事ですが、重きを置くのは声ではなく呼吸であると言うお話をします。
トレーニングメニューの恩恵を受けるためには、まず呼吸をすることを大事にしてください。

カッコよく歌う時もキレイに歌う時も何をしているのでしょうか?

呼吸をしています。

空気は声帯を振動させるために必要なガソリンです。このガソリンが不足すると声帯を振動させることが困難になります。

横隔膜をある一定のスピードで動かすことが難しいのです。


大きく息を吸うとどうしたくなりますか?

たくさん吐きたいですよね?

息を吸ったらその空気はお腹に行くのではなく、肺に溜まりどんどん横隔膜を押し下げているのです。
ここで肩が上がってはいけません。横隔膜を下げるにはお腹に空気が溜まっていくようにイメージした方がいいから『お腹で呼吸』とよく言われるのです。

そして横隔膜を押し上げて息を吐くのです。

上に上がってきたら息は声帯を通り抜け、口から出ていきます。


『聞こえる音』を発生させる仕組み


どんな楽器、機材に至るまで、音を発生させるには物質と空気を振動させなければいけません。

振動は必ずエネルギーを必要とし、さらに違うものに姿を変えて現象として現れます。

わかりやすいのが音です。

音を発生させる時の振動数はその音の周波数により変わります。
高い音ならたくさん震わせます。
低い音は振動数が少ない代わりに大きく振動させる必要があります。


ここまで振動について書きましたが、この知識を持って息をコントロールしていきます。


息を音に換えて響かせる


基本的な腹式呼吸についてはここでは触れません。

先程【振動】について書きましたが、人間の体の場合は声帯を振動させることで声が出ます。

さらにその『音』を響かせるために【共鳴】させます。あなたが出した声は、どこに向かうのか?どこで途切れるのか?

音は外に向かうもので、物に当たって違うところにまた向かいます。振動のエネルギーがなくなるまで反射し続けます。

まずは声帯から出た『音』が頭蓋骨のどこかに当たるように振動を感じてください。音域や発音により響く場所は変わります。口からも『音』を出してあげましょう。その部屋から跳ね返ってくるあなたの声の「キィーン」とする残響音を聞き取ることができれば、その空間の空気はあなたの声を十分に含んでいると言えます。ただしこの残響音を感じ取るには声と息の量のバランスや喉の開き方を習得しなければなりません。


振動が振動を呼ぶ。これが共鳴です。
そしてこれが基本的な『通る声』です。

マイクに頼るボイトレはしていませんが、レコーディング時とライブパフォーマンス時でマイクのタイプが変わるので、そこの注意点はレッスンでお伝えします。


声そのものにフォーカスした記事を書きました。
歌は音階と発音、リズムで形になります。
ナレーションは音階ではなくイントネーションに気をつけます。

楽曲を構成するのに必要な素材のうちの一つが人間の声なので、目的が大きな声を出すことにならないように注意してください。
最初は喉のためにも、無理せずほどほどでいいと思います。
輪郭と肉感がある素材(響かせる力)さえあれば、あとはPAやエンジニアの仕事です。

良い声=素材として使える声
素材として使える声=振動を感じられる声
振動を感じられる声=空間、体内の空気をコントロールした発声(ここはすごくざっくり)

体験レッスンの時に伝えたいことが山ほどありすぎて、早送り気味で毎回伝えていますが、今日はここに書いたので、体験レッスン前にご覧いただいてもOKですし、帰ってからも読み返してもらえたらと思います。

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