【ノイズ除去】クリアな声の作り方
1/f揺らぎとか、精神的に良い影響ももたらしてくれるノイズ。
時として邪魔にもなり得る存在です。
ノイズを取り込んでしまうのはマイクを使ってレコーディングしているからなのですが、素材として集音しなければならない時はこのノイズと戦う覚悟でいなければいけませんね。
レコーディングに必要な機材はたくさんありますが中でもマイクはないと始まらない機材です。
だいたいレコーディングではコンデンサーマイクを使います。余程の理由がない限りダイナミックマイクは使いません。(例えば、ダイナミックマイクで録音したSEを作るなんてこだわりがあるとか)
自作マイクロフォンをお作りになる方もいるほど、こだわり抜いている「作品」と思います。
MYマイクお持ちの方はわかると思うのですが、1本手にすると「もっと尖った鋭い音をとりたい」とか「温もりを感じるような音が欲しい」とかいろいろ欲が出てきますね。
ようやく手にした1本でいざ録音すると、
『サー』
という音聞こえません?
空調に気をつけたり、防風したり、しっかりノイズ対策しても限界だったり。
機材を揃えるだけでも大変なのですが、さらにアクセサリーも揃えなきゃとなると大変ですね。
DAW上でできるノイズ処理を軽く説明します。
無音声部分の一括除去
私なりに研究した結果、これが一番早くて的確なのですが、大事なのはこの機能で設定する時の数値です。数値を決める時に以下のポイントを基準に数値を決めてください。
以下、気を付けるポイント⬇️
・「さしすせそ」(無声音になりやすいのでレコーディング時から母音に注意する)
・「はひふへほ」(入りだしが雑音扱いにされやすい)
・「かきくけこ」(数値によってはノイズ除去が反応しやすい)
・「○○でした」の「た」などの文末の文字を発音したあとの空気が抜けていく感じの表現。
⬆️これらはデフォルト数値でノイズ一括除去すると「ぷっ」と切れたような違和感を感じるポイント。
数値の設定を誤ると、違和感ありまくりな途切れ途切れの音声になります。
この機能については次回の記事でお話します。
フロアノイズの除去
床の雑音ではありません。
その録音環境で発生しているノイズのことです。
空調だけでなく、電子機器からのノイズもあります。
フロアノイズにはDenoiserと言うプラグインを使っています。
スレッショルドの数値以下のノイズを除去、軽減。
ノイズには色があります。その色によってこのDenoiserの設定が変わりますが、ホワイトノイズの除去を目的としていればだいたい軽減出来ると思います。
これでだいぶクリアな音声になります。
綺麗な音声のために追加でやっていること
イコライザー(音の成分のバランスを取ります)
コンプレッサー(不安定さを均等にならす)
リミッター(肉感を出す)
ほんの少しディストーションか空間系エフェクト
など。
楽曲の構成によって変わったりします。
リバーブは別枠と捉えているので、同じトラックにかけることはしません。
ここら辺のバランスはプラグインの特性一つ一つを吟味しながら、慎重に扱います。
ノイズ処理は音本体の裏側を覗き込むような作業です。いつも気を張って一瞬一瞬を取りこぼさないように耳に集中します。
DTMの世界はエモーショナルでもあり、職人の世界でもあると常々感じています。
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